どうして桜が好きなの?

どうして桜が好きなの?

どうして桜が好きなの?

昔から桜が大好きだったわけでもなく、春には当たり前に咲いていて、ただただそれを季節になったから目にするだけだった。

春になるとそこここに咲き乱れ、昼間はもちろん夜ですら街灯に照らされた桜のお陰でいつもの街の見慣れた景色が少し違って見え、子供心ながらに不思議なワクワク感を覚える。春の一時の特別な風景。

桜がいつ咲くかに春の訪れを感じ、それは桜前線という名で日本列島を南から駆け上がる様子として見てとれ、桜が散ると「すっかり春になった」という四季の移り変わりが実感できる。春の訪れを告げる花。

「桜の開花宣言」がなされてから、わずか1週間足らずであっという間に満開を迎え、そこから数日経つ頃には潔く風にさらわれ花弁は足元に散り咲くようになり姿を消す。花は桜木 人は武士。春の儚さ。

4月は新年度。就学や就職の一つの区切りとして、桜の開花に新たな生活の始まりを重ねたり、散りゆく花弁に「新たな生活の始まりに慣れた」ことをせかされる。そこには過去への哀愁を断ち切るような意味合いを感じてしまったり。

新入社員は花見の場所取り、なんて今でもそうなのかわかりませんが、春は新しい人達と花見酒を通して親しくなろうとする行事があったり、家族や友人、恋人達が思い思いに春の訪れと一時の特別な景色を楽しむ。

「相手と同じ景色、同じ時間、同じ食を楽しむ」きっかけとしては十二分で、予定していた花見がまさに満開なら「今年は幸運」、2分咲き程度であっても「大丈夫!咲いている」という楽しさが思い出を一層増幅させてくれる。

私が桜を好きになったのは、一本の桜の古木を見た時から。何故それを観に行こうと突然思い立ったのかは今となっては思い出せないが、初めて観た時にため息をついたことだけは覚えています。

樹齢1,000年を超えるその一本桜は、ずっとそこに佇み花が咲く頃には何十万の人がその一本の桜を見に訪れる。反対にその桜からしてみれば、遥か昔から黙ってただ訪れる人々を見守るように眺めている。

桜の木の下では花見をした人達がいたり、大切な誰かと桜を楽しんだり、桜の開花とともに農作業に勤しむ方々がいたり。

「桜には人の思い出や営みが必ずある」そんなことを満開の大きな桜の木を見ながら思いを馳せた時、「ホント桜っていいな」と浪漫を感じてしまいました。

お天気次第でもあり、毎年素敵な桜が見られるわけではないですが、絶好の天気で満開の桜を目にした時の「幸運」、あっという間に散ってしまう儚さには見た目以上の何かを感じてしまいます。

桜好きですか?

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