三隅大平桜とは
島根県浜田市三隅町の山あいに、国指定天然記念物の三隅大平桜があります。
推定樹齢約660年。満開時には白い花が大きく枝を覆い、その姿はまるで雪をまとった小山のようです。
名称は、所有者の屋号と所在地が「大平(おおびら)」であったことに由来し、幾多の台風や山火事を乗り越えて現在の姿になっている。
私が訪れたのは満開を過ぎていた頃でしたが、花びらが風に舞い、足元を淡く染める様子は、満開とはまた違った美しさを見せてくれました。
訪れた人を温かく迎えてくれる地元の有志の方々が駐車場への誘導をしてくださる姿からも、長年地域の人々に愛され、大切に守られてきた桜であることが伝わってきます。
その姿は、山陰を代表する一本桜と言っても過言ではないでしょう。
三隅大平桜 基本情報

石碑には「夜桜や 人静まれば 水の音」と書かれており、作者は所有者の先祖の俳人「大平 蓬山」。こうやって所縁のある方の素敵な句とともに桜を見ることができると感慨深いものがあります。
残念ながら私は夜桜は見たことはないですが、また訪れる機会があったら是非見てみたいと思います。

絨毯のように足元を淡く染める花びらが良い雰囲気でした。

ふと見ると、地面には誰かが描いたらしい可愛らしい猫型ロボットの落書きも。

斜面の下から望むこともできます。一本桜は見る角度によって全く違う顔を見せてくれますよね。

生憎の曇り空で満開も過ぎていましたが、しっとりとした雰囲気の中で愛でる桜は、記憶に残る旅の思い出となりました。
またおいで
風が吹くたび、白い花びらが舞っていた。
数日遅かった。
それは来る前からわかっていた。
それでも、一度は見てみたいと思っていた桜は十分綺麗だった。
カメラを構える人たちも、どこか急いではいない。
老夫婦、小さな子供の手を引いているお母さん。
みんなそれぞれの春を過ごしていた。
「遠くからですか?」
隣で見ていた男性に声をかけられた。
「ここは夜桜も素敵ですよ」
地元の方で毎年来ているようでした。
私はふと石碑に書かれている文字が目に入った。
「昔はね、道も細くてね。今は訪れる人も増えてね」
その男性はどこか少し嬉しそうにそう言った。
私は「次は夜桜を見に来ます」と言った。
「またおいで」
男性は頷いてそう言った。
社交辞令だったかもしれない。
本当にまた来るかどうかもわからない。
でも、その時はそう言いたくなった。
山陰の桜を見にくる時には、また必ず寄りたいと思った。
今年みたいに花びらが舞う頃でも。
それも悪くない。
井川の一本桜

三隅大平桜から車で約15分くらいの所にある一本桜。
棚田と田畑の間にひっそりと佇むその姿は、まだほとんど咲いていない姿も相まって、静かに時を待っているようでした。
井川の一本桜 基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
名称 | 井川の一本桜(いかわのいっぽんざくら) |
桜の種類 | ヤマザクラ |
| 推定樹齢 | 250年 |
オススメ度(5段階) | ★★★ |
一言 | 三隅大平桜に遅れて咲く棚田の一本桜 |
例年の見頃 | 4月上旬~中旬 |
撮影日 | 2023年3月下旬 |
所在地 | 島根県浜田市三隅町下古和 |
アクセス | 山陰道浜田三隅道路 石見三隅ICから車で15分 ※三隅大平桜から車で15分 |
駐車場/トイレ | 駐車場有(井川公園)・トイレ無 |
その他 | さくら祭り有 |
参考URL | しまね観光ナビ |


