真鍋の桜|土浦市・真鍋小学校の校庭に咲く5本のソメイヨシノの古木

真鍋小学校の校庭で満開を迎えた真鍋の桜

真鍋の桜(真鍋小学校の桜)

小学校の校庭に桜があること自体は珍しくないですが、校庭の真ん中に県の天然記念物となった5本のソメイヨシノの古木が佇んでいる学校となると、話は別です。

茨城県土浦市の真鍋小学校にある「真鍋の桜」は、明治時代に植えられたソメイヨシノの古木。長い年月を学校とともに過ごし、今も春になると児童や卒業生、地域の人たちを大きな枝の下へ迎えている。

桜の名所は数多く訪ねてきたが、ここには観光地の桜とは少し違う温かさがあった。校庭に立って見上げていると、この学校を巣立った人たちの記憶にも、きっとこの桜が残っているのだろうと思えてくる。

真鍋の桜(真鍋小学校の桜) 基本情報

項目
内容
名称
真鍋の桜(真鍋小学校の桜)
 (まなべのさくら)
※文化財指定名称:真鍋のサクラ
桜の種類
ソメイヨシノ
推定樹齢
120年
オススメ度(5段階)
★★★★
一言
明治時代、真鍋小学校の移転を記念して植えられたソメイヨシノ。
例年の見頃
3月上旬~4月上旬
撮影日
2026年4月上旬
所在地
茨城県土浦市真鍋4-3-1(真鍋小学校内)
アクセス
常磐道
・土浦北ICから約10分
駐車場/トイレ
駐車場有(台数少ない)・トイレ有
その他・ライトアップ:有
 時間:18:00~20:00
 ※2週間にわたって金土日に行う 
・県指定天然記念物
参考URL
 観光いばらき

校庭の真ん中に立つ5本のソメイヨシノ

雨上がりの真鍋小学校の校庭に咲く真鍋の桜と校舎

校庭に5本の桜が立っている。1本だけでも十分に存在感のある古木だが、それが5本。校庭の中に桜でできた小さな森が浮かんでいるように見える。

寺社の境内や山あいに立つ一本桜とは違い、周囲にあるのは校舎と校庭。毎日の授業や休み時間、運動会など、子どもたちの学校生活のすぐそばにこの桜がある。

古木をわざわざ「見に行く」のではなく、古木のある場所で日々を過ごす。桜好きとしては、なんとも羨ましい。

訪れた日は生憎の雨模様でしたが、「真鍋の桜を楽しむ集い」が開催され、パトカーや消防車も展示され、地域のお祭りらしい雰囲気でした。

桜を見に来たはずなのに、気がつけば消防車の赤まで写真に収めている。まあ、それもこの日の風景ということで(笑)。

明治40年の記念植樹から約120年

真鍋のサクラの石碑と校庭に広がる満開の桜

真鍋の桜が植えられたのは、明治40年(1907年)。真鍋小学校が現在地へ移った際の記念植樹で、当初は校庭の南端に植えられた。その後、校庭が拡張されたため、現在では5本の桜が中央に立つ形になっている。

長い年月の間には樹勢が衰えた時期もあったが回復処置もあって、植えられた年代が明確なこれほどの古木が、1本も欠けることなく5本まとまって残っていることが嬉しい。

支柱に支えられながら花を咲かせる真鍋の桜の古木

しっかりと添え木をされて、腕を大きく空に広げて万歳をしているようにも見えました。

雨粒をまとった真鍋の桜の花びら

満開過ぎて散った花びらも多いですが、地面に映る花びらもまた素敵でした。

苔むした幹越しに眺める真鍋小学校の桜

校庭にこんな存在感のある桜が5本もあるというのは、全国見渡してもなかなかない光景です。

卒業生の記憶と三浦春馬さんへのHEART花火

春の土浦で行われたHEART花火の案内バナー

学校にある桜のよさは、毎年同じ場所で子どもたちを迎え、見送っていることだと思う。

入学した春に見上げた桜。友達と遊んだ校庭。卒業を迎える頃には、幹の太さも枝の形もすっかり見慣れたものになっている。けれども学校を離れて何年もたってから思い出すのは、案外こうした何気ない風景なのかもしれない。

土浦市出身の俳優・三浦春馬さんも、真鍋小学校を卒業した一人。

この桜を見上げ、同じ校庭で小学生の時間を過ごしたのだろうと思うと、5本の古木がより色濃い桜に感じられた。

その日、真鍋小学校を後にしてから、三浦春馬さんへの追悼と誕生日を祝う「HEART花火」の会場にも足を運ぶことができた。会場には三浦さんにゆかりのある店のキッチンカーが並び、買い物をした車にはバースデーポスターも掲げられていた。

私は熱心なファンというわけではない。それでも、三浦春馬さんは作品の中で人を惹きつける、とても良い俳優だったと思っています。故郷の夜空に打ち上がるお誕生日の花火を、たまたまこの旅で見ることができたのは素直によかった。

昼間に見た三浦春馬さんの母校の桜と、夜空に開いた花火。
まったく別の場所で見た二つの光景だが、私の中ではひと続きの土浦の春の記憶となりました。

春の土浦の夜空に打ち上がるHEART花火