小倉のしだれ桜|群馬・中之条町六合、白根神社に佇む千年桜

石灯籠のそばに立つ小倉のしだれ桜の全景

小倉のしだれ桜

群馬県中之条町の六合(くに)地区。その山あいにある白根(しらね)神社境内に、一本の古いしだれ桜が立っています。その名も「小倉のしだれ桜」。

現地の案内板には「樹齢千年と推定」と記され、中之条町の資料でも町指定天然記念物として紹介されている古桜です。樹高は約10m、根回りは5mを超え、地元では「白根桜」と呼ばれてきました。

私が訪れたのは2026年9月。

当然ながら花は咲いていません。それでも各地の桜を巡っていると、花のない季節でも「一度その木を見ておきたい」と思うことがあります。

桜を見るには少々季節を間違えている気もしますが(笑)、葉をまとった古木だからこそ見えてくる姿もありました。

小倉のしだれ桜 基本情報

項目
内容
名称
小倉のしだれ桜(こぐらのしだれざくら)
桜の種類
シダレザクラ(エドヒガン系)
推定樹齢
1,000年
オススメ度(5段階)
未評価(開花時期未訪)
一言
春の訪れを告げる一本桜。
例年の見頃
4月下旬~5月上旬
撮影日
2026年9月中旬
所在地
群馬県吾妻郡中之条町入山171
アクセス
関越道
・渋川伊香保ICから約90分
上信越道
・碓氷軽井沢ICから約90分
駐車場/トイレ
駐車場無・トイレ無
その他・ライトアップ:無
・町指定天然記念物
参考URL
 中之条町観光協会

「六合」と書いて「くに」と読む山里

小倉のしだれ桜があるのは、中之条町の六合(くに)地区です。

初めて見れば、まず「ろくごう」と読みたくなる地名でしょう。

旧六合村は2010年に中之条町と合併しましたが、現在も「六合」の名は地域名として残っています。

「六合(くに)」の名は、『古事記』『日本書紀』にみられる、東西南北と天地の六つを合わせて「国」とする考えに由来するとされています。1900年(明治33年)、草津村から分村し、入山・小雨・太子・日影・赤岩・生須の6大字から六合村が誕生しました。

白根神社の境内に佇む千年桜

小倉のしだれ桜へ向かう手前の広場。左奥の道を下ると桜のある場所に続く

写真右の中之条町六合ぶらっとマップの前に少し広いスペースがありましたので、ここに車を停めて写真左上の道へ徒歩で進みます。桜はここから2,3分の場所です。

途中、地元の方が談笑していたので話しかけました。
「各地の桜を巡っていて、六合にも古い桜があると聞いていたので、季節ではないけれど訪れてみました。ここの桜はいつ頃が見頃でしょうか?」

「4月下旬か、5月上旬ね」
と親切に教えてくれました。

そして色々と話している最後に付け加えるように
「ぜひ見て行ってあげてね。桜もきっと喜ぶと思うから。」

とても素敵な一言でした。

観光名所を案内するような「見ていってください」ではなく、「見て行ってあげて」。

そして、

「桜もきっと喜ぶ」。

この桜を単なる古木ではなく、長い間この土地で一緒に暮らしてきた存在として見ているからこそ、自然に出てくる言葉なのかもしれません。

町の古い資料に残る「白根桜と呼んで大切にしている」という記述が、今も続いているように感じました。

白根神社境内のお堂と左奥に立つ小倉のしだれ桜

白根神社の境内に入り、古いお堂の左奥へ進むと、小倉のしだれ桜が姿を現します。

石灯籠のそばに立つ小倉のしだれ桜の全景

季節ではないためか、少し鬱蒼とした草の中に主のような存在感の幹が目を引きました。

小倉のしだれ桜のそばに立つ俳人・金子晃典の句碑

俳人・金子晃典の句碑がありました。

「千年の 樹下に吾ゐて 落花浴ぶ」

千年を生きるとされる桜の下に立ち、降り注ぐ花びらを浴びる。
という意味でしょうか。

今回は桜の時季ではないので、この句を見ながら想像を膨らませます。

小倉のしだれ桜の由来や樹齢を紹介する現地案内板
空洞や苔が見られる小倉のしだれ桜の太い幹

小倉のしだれ桜の近くにある白根神社の本殿

桜を見守る白根神社にお参りをしました。

小倉のしだれ桜のそばに残る古い案内板
白根神社境内から見下ろした小倉のしだれ桜

神社から振り返ると緑の中に桜が見えます。

花の季節に、もう一度

今回は9月の訪問だったため、オススメ度の星評価は付けません。
桜の記事である以上、やはり実際に咲いている姿を見てから評価したいと思います。

それでも、花のない古木を見に来たからこそ、太い幹や空洞、苔むした樹皮など、この桜が過ごしてきた時間をじっくり見ることができました。

そして何より印象に残ったのは、地元の方の、
「桜もきっと喜ぶと思うから。」
という言葉です。

次に訪れる時は千年桜が花をまとった姿を、自分の目で見てみたいと思います。