青木の一本桜(仮)
宮城県白石市福岡深谷の田園に、案内板も名前も見当たらない大きな一本桜が立っています。
正式な呼び名は確認できなかったため、この記事では所在地にちなみ、ひとまず「青木の一本桜(仮)」と呼ぶことにしました。アニメなら、そのうち重要人物が現れて正式名称を教えてくれそうですが、今のところその気配はありません(笑)。
青木の一本桜(仮) 基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
名称 | 青木の一本桜(仮) (あおきのいっぽんざくら) |
桜の種類 | 不明(エドヒガン?) |
| 推定樹齢 | 不明 |
オススメ度(5段階) | ★★★ |
一言 | 白石市で、雪をいただく蔵王連峰を望む無名の一本桜。 |
例年の見頃 | 4月上旬~4月中旬 |
撮影日 | 2012年4月下旬 |
所在地 | 宮城県白石市福岡深谷(青木後・青木脇付近) |
アクセス | 東北道 ・白石ICから約5分 |
駐車場/トイレ | 駐車場無・トイレ無 |
| その他 | ・ライトアップ:無 |
参考URL | 無 |

白石市福岡深谷青木地区を通った際、農道脇に偶然一本の桜を見かけました。
観光案内板もなく、周囲に人の姿もありません。けれど、太い幹から枝を大きく広げる姿には、名のある桜にも負けない存在感がありました。
背後には薄っすらと山々が見え、本来なら青空と桜、山々が一緒に撮れる絶好の場所のようです。ところが、お天気ばかりはどうにもなりません。
せっかく見つけた桜でしたが、ひとまず数枚撮影し、後ろ髪を引かれながら、その場を離れることにしました。
青空に誘われ、再び桜のもとへ
しばらくすると、日が高くなるにつれて空が急に晴れてきました。
旅先では、一度通り過ぎた場所へ戻るのは意外と面倒です。しかし、戻らなければ後になって必ず気になります。写真を撮る人間は、空が晴れると急に未練深くなるものです(笑)。

再び桜のもとへ着くと、早朝とはまったく違う景色が広がっていました。
淡い桜の花が青空に浮かび、その向こうには白く雪を残した蔵王の山並み。緑の田畑と細い農道も加わり、春の風景が一枚の中にきれいに収まりました。
わざわざ戻ってきた甲斐は、十分にありました。

この桜は、デジタルカメラだけでなくフィルムでも撮影しました。
それがこの二枚です。
横位置では、桜の大きさと田園の広がり、左側へ延びる農道、遠くの雪山までを一緒に収めています。
桜だけを大きく写すのではなく、周囲の風景を含めて撮ることで、この木がどのような場所に立っていたのかがよく分かります。
名前も案内板もない桜ですが、この景色の中では間違いなく主役でした。

縦位置の写真では、空へ高く伸びる桜の姿がいっそう強調されています。
太い幹から枝を不規則に広げる姿は、整った樹形というより、長い年月を生きてきた木らしい迫力があります。花の華やかさだけでなく、一本の木として眺めたくなる桜でした。
名前がなくても忘れられない桜
有名な一本桜には、歴史や伝説、樹齢を記した案内板があります。
一方、この桜には、私が確認した限り名前も説明もありませんでした。ただ田園の片隅に立ち、春になると花を咲かせていた一本の桜です。
けれど、早朝に一度訪れ、天気が晴れたので再び戻ってきたことまで含めて、今もはっきりと覚えています。
有名だから記憶に残るのではなく、記憶に残ったから、自分にとって特別な桜になる。
ちょっと、それっぽいことを言ってみたかっただけです(笑)。
白石市福岡深谷の青木の一本桜(仮)は、そんな「名もないのに忘れられない」一本桜でした。


